さて、穏やかな天候であった4月24日(日)、新発田市・長徳寺。
「堀部安兵衛 武庸 生誕地まつり特別企画」として、「春の夜会 坂田明・スガダイロー・デュオ」が開催されました。
ゲストヴォーカルとして多忙な中、このライブを取り仕切っておりました、ふくまこづえさんも2曲ほど参加。
1970年代より「第2期山下洋輔トリオ」のサックス奏者として登場し、現在も世界中で演奏し続ける坂田明さん。
そして、1974年生まれ、山下洋輔さんの演奏スタイルを継承するスガダイローさん。
相変わらずテンション高い、司会のノイズ中村さんのMCから、お客さんはライブに引き込まれてましたね。
ユーモア交えた知的なMCが光る坂田明さんと、寡黙ながら坂田さんに負けず劣らず時折ドスの効いた演奏を聴かせるスガダイローさん。
今回、撮影スタッフという立場で参加致しましたが、とにかく凄い演奏でした。
いやー、「フリー・ジャズ」というジャズ演奏・極北のスタイルで、これほど魂が揺さぶられる演奏が聴けるとは・・・。
ジャズにおけるあらゆる「お約束」を取り払った演奏は、「無秩序な演奏」にしか聴こえないと思われます。
坂田さんご本人も、「即興演奏(Free Improvisation)」終えた後に、自虐的に「でたらめ」と言ってたくらいですから・・・。
しかし、その混沌とした無秩序状態から、美しいバラッド風の演奏が飛び出した時に訪れる、カタルシス(精神の浄化作用)は、文字通り、魂を揺さぶられる瞬間でありまして・・・・。
と、文字で書いても、こちらの感じた事をほとんど伝える事が出来ないんですよね・・・・。
という事で今回映像を記録してたものから、坂田明、スガダイローご両人から、なんと!許可おりた、「鰰(hatahata)」を、皆さんにご覧いたきたいと思います。
鰰(hatahata) – 坂田明・スガダイロー・デュオ
ついでに、「フリー・ジャズ」って、なんじゃい?という人が大多数だと思われるので、蛇足ながら補足を。
まず「ジャズ」という音楽形式は、「テーマ(メロディ)、コード進行、キー(調性)」など最低限のルール(決まり)に従い、途中、「アドリブ」という「最低限度のルール」に従って、演者が自由に演奏することが出来る、比較的自由度の高い演奏スタイルです。
つまり、アドリブの部分では、「最低限度のルール」に従い、自分の好きなようにメロディを奏でる事が出来る訳です。
で、この「最低限度のルール」すら取り去ったのが、「フリー・ジャズ」です(笑)。
ただ、「音楽」として成立させるため、「テーマ(メロディ)」は、演奏の「始めと終り」に登場しますが・・・。
なお、当日の会場にお越しいただいたお若い男性から、「ナニやってんだかわからねー」という声も聞えましたが、当然です(笑)。
「フリー・ジャズ」は、ある程度の「音楽知識」か、音楽を楽しむ「感性」が必要なも(以下省略)。
堀部安兵衛 武庸 生誕地まつり特別企画
春の夜会 坂田明・スガダイロー・デュオ
2016年04月24日(日)
新発田市・長徳寺
坂田明(as,cl,bells,vo) スガダイロー(p)
ゲスト:ふくまこづえ(vo)
共催:武庸会/dkz project
協賛:長徳寺/からころ屋/ジャズ喫茶バード ほか
後援:エフエムしばた/(株)こじまホールディングス ほか